新生児聴覚スクリーニング検査 経験談

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目次

まず初めに

普段はオンラインゲームのプレイ日記ばかり書いているのですが、本日は新生児聴覚スクリーニング検査の経験談です。

娘は生まれてからすぐに産院で新生児聴覚スクリーニング検査を受けたのですが、右耳は正常(pass)、左耳が要再検(refer)という結果になり、大きい病院で精密検査をすることになりました。

結果、「両耳ともに問題なし」という結果となりましたが、当時は経験談や検査内容などを調べてもなかなか情報が出て来ず、不安が募る一方だったので書き留めておこうと思います。

この記事は、同じようにリファー判定を受けた新生児のご家族を安心させるためのものでも、不安を煽るものでもありません。あくまでも1つの経験談として読んでいただければ幸いです。

新生児聴覚スクリーニング検査とは

新生児の耳の「きこえ」に関する検査で、聴覚に関する精密検査を行う必要があるかないか、ふるい分けるものです。

耳からの情報は「言語の発達」に大きく関わっており、早期発見することで補聴器や療育など、必要な援助を早いうちから受けられるようにする目的があります。

検査方法は、自動聴性脳幹反応検査(aABR)と、耳音響放射(OAE)の2種類があり、どちらかの方法で検査します。
検査は寝ているときに行われ、赤ちゃんに痛みなどはありません。

聞こえに関する正常反応があればパス(pass)、なければ要精査のリファー(refer)が診断さます。

ここで頭に留めておきたいのは、リファー=”難聴”ではなく、”精密検査の必要あり”という意味だということです。

自動聴性脳幹反応検査(aABR)について

娘が受けたのは、自動聴性脳幹反応検査(aABR)でした。

35dBというごく小さい音を赤ちゃんに聞かせて、無意識に発生する脳波をはっきりと捉えられるか否かで、正常(pass)か要再検(refer)かを振り分ける方法です。

ただし、この検査は、35dBという厳しい基準であることや、耳垢や羊水の残存など様々な要因でリファーになることがあるようです。

後述する大病院の小児科担当医によると、自動聴性脳幹反応検査(aABR)でリファー判定を受けるのは大体1000人に10人くらい。
その中で実際に難聴と診断されるのは10%で、リファーの判定を受けた新生児の90%は、精密検査後に正常(pass)と診断されているとのことでした。

初回の精密検査で再度リファー判定を受けても、期間をあけて再度精密検査を行い、半年以上経ってからリファーからパスになるケースもあるようです。

また、難聴とは「音が聞こえにくい、言葉が聞き取りにくい、あるいはまったく聞こえないといった症状」の全般をさし、難聴=音が全く聞こえないということではありません。

紹介状をもらって大病院へ

退院前に助産師さんに詳しく話を聞いたら、助産師さん達の中ではリファー判定が出ることは、やはりそこまで珍しいことでもなかったようです。

実際に新生児聴覚スクリーニング検査の紹介状記録を見せてもらったら、1〜2ヶ月に1人か2人、リファー判定を受けた赤ちゃんがいるようでした。

大病院では紹介状に沿って、「耳鼻科」と「小児科」の両方を受診しました。

耳鼻科

内診

一般的な内診。耳の中に羊水が残っていないかなどをチェックしました。
結果は耳垢もたまっていないし、羊水の残りもなく、異常なしでした。

聴覚スクリーニング再検査

静かな視聴覚室のようなところで、新生児聴覚スクリーニング検査をもう1度実施しました。
絶賛コロナ禍だったので、抱っこしていた夫だけが部屋に入ることを許され、私は追い出されてしまいましたが…。

結果はなんと、両耳がリファー(refer)

担当してくれたお医者さんが、「この検査の成功率は実際のところ20%くらいだから~。」とぼやいており、私は逆に「そこまで今は結果に右往左往しなくていいのかもな。」とちょっと気が楽になりました。

精密検査の内容説明と日程決め

音を流して脳波を見ること、眠って落ち着いた状態で検査したいのでウトウトするお薬を飲ませることなどの説明を受けました。

小児科

問診

出産時の異常がなかったか、家系に難聴者がいないか聞かれました。

また、ここで改めてお医者さんから新聴覚スクリーニング検査についての説明があり、どのくらいの赤ちゃんにリファー判定が出ているのか、そこから何%が難聴だと診断されるのかなど、説明を受けました。

そして最後にサイトメガロウイルスに関する話をしました。(後述)

尿検査

サイトメガロウイルス感染を調査するための尿検査をしました。
赤ちゃん専用の尿を採取できる袋みたいなものをお股につけて、おしっこをするまでひたすら待ちます。

検査結果が出るまで1週間ほどかかるとのことでした。

サイトメガロウイルスとは
妊娠中に抗体のない母体が感染すると胎児に感染し、難聴などの障害を引き起こす可能性を持つウイルス。
生後3週間以内の新生児の尿を検査することで、感染しているか確認することができます。

精密検査当日

耳鼻科の精密検査と、小児科の尿検査の結果を聞きに大病院へ。

聴覚の精密検査

検査時間に眠くなれるように、朝からミルクの時間や量を調整しました。

検査時間の少し前に、哺乳瓶のニップル(ちくび部分)にウトウトする飲み薬をいれてちゅーちゅー吸ってもらい、しばらくあやして眠りの国へ。

動くたびにやり直しの検査になるので、手足が動かないように顔以外をタオルで丁寧にくるみ、おでこや耳に脳波測定のテープをつけ、新生児には大きすぎるヘッドホンを装着して脳波の検査が開始されました。

低い音から高い音まで様々な周波数の音を出して脳波の動きを見ていく検査で、専門的知識はなかったですが、パソコンの画面をみてると数値や波が動いていて「あれ?ちゃんと聞こえているのでは?」という気持ちになっていました。

検査は、娘の眠りが浅く最初の方起きてしまったのもあって1時間以上かかりました。

検査結果はすぐに出ました。両耳とも正常(pass)。肩の荷が降りました…。

検査後、「赤ちゃんが起きて異常がなければ終了」とのことでしたが、ウトウトする薬の効果がすごすぎたようです。
つついてもくすぐってもムニャムニャ反応はあるけど目は開かず…。

しっかり呼吸もしており、あまりにも気持ちよさそうに寝ているので、「大丈夫でしょう」ということで検査は終了しました。

小児科

サイトメガロウイルスは陰性でした。

「耳鼻科の検査結果も大丈夫なようだし、問題ないでしょう。」と言われ、すべての精密検査が完了しました。

最後に

私は出産から4日経ったころ、病室に入ってきた助産師さんに「新生児スクリーニング検査なんだけど、左耳が反応がなくて再検査してもらうつもりだから、紹介状を書くね〜。」と言われ、頭が真っ白になりました。

後々に大病院でちゃんと説明を受けたら「リファー=精密検査の必要あり」という意味だということを理解できましたが、リファー=何か問題が発見された=難聴なんだと決めつけてしまって、子供の将来のことや夫にどう伝えるか、不安に駆られて1人で病室で泣いていました。

母子同室の時間に娘が部屋に来てからも、おむつ替えやミルクをあげつつ、あやすときに無意識に娘の左耳の近くで指を鳴らして反応をみようとしたりして…。内心は非常に動揺していました。

「健康に生まれてくることはあたりまえのことではない。」ということを理解し妊娠・出産に臨んでも、いざその可能性が出てくると不安になってしまう。きっとリファー判定を受けた新生児の親の多くがそうなのだと思いますし、そうなって当たり前だと思います。

私もリファーから精密検査でパスの判定がでるまでは、楽しく育児する頭の片隅にやはり要再検判定の事がチラついて、気分が落ちてしまった時もあったりしました。

しかし夫が、娘が生まれたことが嬉しすぎて難聴の可能性くらいでは揺るがない親バカさを発揮してくれたことや、何より娘の存在が本当に尊く、「この子にどんな診断がされても、心から愛して育てることができる。」と自分の自信を育てる期間にもなりました。

最初にも書いた通り、この記事はリファー判定を受けた新生児のご家族を安心させるためのものでも、不安を煽るものでもありません。

ただ、この経験談や記事を通しての知識の共有が、赤ちゃんが誕生した喜びがかき消され、聞いたことのない単語や突然の診断にただただ不安な気持ちで心を支配されてしまっているような、そんなお母様、ご家族のお役に立てれば幸いです。

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